将来の約束












「体育祭も無事に終わってよかったわね」
「まぁな。ド変態コンビが何かやらかすかと思ったが」

大げさに溜息を付きながら、イスに座る。

「そう言えば、麻生くんは?」
「あいつはちょっと別件」
「それは残念」
「・・・なんで」

低い声にチラリと視線を向ける。
少しムッとした表情が映る。

「な〜に、気になるの?」
「別に」
「和将、和将」

不貞腐れてそっぽを向いた彼を呼ぶ。
面倒そうに振り向いた瞬間、頬にチュッとキスをする。

「なッ!!」

目を丸くして、飛び上がりそうなぐらい驚く。
その姿を見て、笑い声を上げる。

「和将、ビックリしすぎ〜!」
「う、うるせぇ!大体がいきなりするからだろが」
「あらあら、生徒会長にはお気に召さなかったみたいで。申し訳御座いません」
「・・・ったく、今度の日曜覚えてろよ」

ブチブチと文句を言いながらも、本当は少し嬉しそうで。
自惚れかもしれないけれど、そう思えて。

「こんなに好きにさせた責任、とってよね」
「フン、俺を誰だと思ってるんだ。責任の一つや二つとってやるよ」
「それは頼もしい。ま、料理は任せてよね」
「期待しないで待ってる」

何それと、片頬を引っ張る。
和将と目が合って。
二人で笑いあった。










「ったく、入るに入れないな」

ドアの外では、麻生くんが眉間に皺を寄せながら立ち尽くしていたとか。





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