楽-----------------------楽しいのは貴方と一緒だから
















「・・・・・・おはようございます」
「おはよう、

眠い目元をこすって、ソファに座っている彼の隣に座る。

「何見てるんですか?」
「あぁ、世界の情勢を少しね」
「大変ですね、隊長は」
「一般常識だよ」

欠伸を一つ零して、彼の方に寄り添う。
目の前に映るのは、小さな文字の羅列。
ふと窓に目をやると、眩しいぐらいの光が降り注いでいる。

「今日は二人で出かけませんか?」
「いいだろう、どこに行きたいんだ?」
「グラハムさんと一緒なら、どこでもいいです」
「それは私も同じだな」

言われた言葉に嬉しくなる。

「じゃ、買い物にしましょう」

顔をあげ、細かい文字を追っている彼を見る。
こちらを見る視線と交わる。
隊長の時とは違う優しい視線。

「あぁ、了解した」
「やった!」
「で、何を買うんだ?」
「えっとー、お鍋とあ、食パンも切れてたなー」

指を折り曲げながら欲しいものを挙げていく。
ククっと笑う声に、思考が停止する。

「なんですか?」
「いや、すっかり板についたなと思ってな」
「一緒に住んで一年も経てば、慣れてきます」
「そうか」
「そうです」

お互いに笑い合う。
この時間が一番の宝物。
戦争でどれだけ長い時間会えなくても、この笑顔があるなら私は頑張れる。
最初の頃と比べて、少しは強くなったと思う。

「グラハムさんのお陰ですね」
「私は何もしていないさ」
「自覚があったらすごいですよ」

立ち上がると、背伸びをする

「朝食は食べました?」
「いや、まだだ」
「一緒にミソスープでもいかがですか?」
「いただこう」























喜怒哀楽シリーズ
最後は楽しいです。
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