「ス、スクアーロ・・・」
「なんだその顔はよぉ」







----------------------------------------------------何度でも言ってやる









「い、生きてたの」
「フンッ、この様だ」

言い様、嫌そうに顔を顰める。
体中に包帯が巻かれていて痛々しい。

「・・・・なんで、」
「あァ?」
「なんであんな事、言ったのよ」
「何でだァ?あの言葉一つで十分だろうが」
「あんた、バカじゃないの!?」

声を張り上げて彼の前に立つ。
感情的になりすぎて、目の前が潤む。

「あんたが・・・あんな事言うから!」
「・・・・・」
「あんな事、するから・・・」
「だから、何だぁ?」
「・・・・・・・キライよ」
「フンッ」
「スクアーロなんて、大キライ」

俯いた目からはポロポロ涙が零れる。
それが彼の足元に零れて、靴をを少し濡らす。

「女ぁ、名は何だ」
「・・・
、気になるなら何度でも言ってやるぜぇ」
「スクアーロ」
「俺は、お前が気に入った。ってなぁ」
「・・・・・やっぱりアンタバカよ」

キュンと胸に沁みて。
相変わらず涙は止まらない。
腕を広げて、彼を抱きしめる。

ちゃん」
「お゛ぉい!跳ね馬、邪魔すんじゃねぇ!」
「お前は黙ってろ」
「ディーノさん、私」
「分ってる、でもダメなんだ。掟は掟だから」
「いらねぇ事考えてんじゃねぇぞぉ、

見下ろすと包帯まみれの顔。

「お前が望むなら、迎えにでもなんでも来てやるぜぇ」
「スクアーロ」
「だから、つまんねぇ事考えてんじゃねぇよぉ!」

考えを見透かされた様で、心臓が跳ねる。
不敵に笑みを浮かべる相手は、ついこの間見た笑みと同じ。

「行くぞ」
「じゃあなぁ」

車椅子に乗せられて連れられていく彼を見送る。
だけど、気づいた時には足が勝手に動いてた。

「ま、待って!」
ちゃん?」
「ごめんなさい、ディーノさんっ」

車椅子の前に立ちはだかる。
怪訝そうな顔をする彼に、一言ぶつける。




「スクアーロ、今度私を置いていったら許さないから」

「何年かかってもいいから、迎えに来て。ずっと待ってるから」




そう言って、包帯だらけの頬に小さくキスを落とした。



















(この幸せ者。あんな子二度と泣かせんなよ)
(お前に言われなくても分ってるぜぇ!)


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