未来を見つけて 09







残り時間まであと5時間





はお昼ご飯もそこそこに画面に向かった。
ジャンからの挑戦状が届いてから、3時間は経過していた。
表面では隊員達も普通にしているが、内心気になって仕方がないらしい。


「・・・・・」
ッ!」
「ん?何?」

マーティに呼ばれても画面から目を放さない。

「どうだ?」
「ん〜もうちょっと」
「そうか」

言葉は納得しているが、声が納得していない。
本来、プログラムを組む事は1日やそこらで出来る事ではない。
それでも、ここのコンピューターを守る為、は必死なのだ。
しかし、それを表に出さないにマーティは心配になった。

「無茶はするなよ」
「分かってるってッ。大丈夫だから」

チラッとマーティを見て、にっこり笑う。

















残り時間まであと4時間





























それから1時間が経った時、コンピューター室で、できた!という声が聞こえてきた。

「やったー!完成だー!!」
「お疲れ、ちゃん!」
「よく頑張ったな」
「後はこれをコンピューターの核の部分に読み込ませてください」
「分かったッ」

石川の指示で隊員達が動き出す。
そして、残り時間が一時間をきったところですべての作業が終了した。


、よくやった」
「私の力だけでは、出来ませんでしたよ」
「だが、プログラムを作ったのはお前だ」
「ありがとうございますッ」

石川に褒め言葉をもらいは、満面の笑みで応える。
そして、犯行時間の午後5時になった。

「各班、以上はないか?」

石川が班長に連絡をとる。

「異常ありません」
「大丈夫です」

各班長から異常なしとの報告が入ってきた。
それを聞いた瞬間、は、はぁと地面にへたり込んだ。

!?」
「はぁ、よかったぁ」
、お疲れさん」
「ジャン今頃、慌ててますよ」
「慌てる?」
「実はある細工をしたんですよ」

そう言って、は自分のパソコンを軽く叩く。

「私が造ったのは、これです」
「これは?」

石川と岩瀬がパソコンを覗き込む。
画面には文字の羅列が続いている。

「これは、進入させないようプロテクトをかける為のものです」
「プロテクトなら、もうされてるだろう?」
「ジャンのウィルスはそれを食べちゃうんですよ」
「食べる?」
「こんな感じに・・・・」

がタンッとキーボードを叩くと、

「消えた?!」

今まで画面に表示されていた文字が、一斉に消えた。

これは?」
「これが、R-Xです。もっともジャンのプログラムはこんな単純じゃないですが」
「で、私が造ったのはそのプロテクトを強固にするものです」
「なるほどな」
「それと、もう一つ」
「なんだ」

そこではペロリと舌を出してこう言った。

「このプロテクトを排除又は破壊しようとした際、相手の核を再起不能なまでに潰すウィルスをちょっと・・・」
「・・・・・・」
「だから、今頃ジャンのメインコンピューターは大変な事になってますよ」

クスクス笑うに二人は呆れた視線を向ける。

「結果はどうあれ、ありがとう」
「どう致しまして。私もジャンに一矢報いる事が出来てよかったです」
「そうだな」











のお陰で、JDGのコンピューターは相変わらず働いている。




























04/11/12 (06/11/19 加筆修正)



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