未来を見つけて 07
仕事を終え、部屋に戻ったはパソコンを起動した。
対R-]用にプログラムを作る為だ。
「取り敢えず、ロウさんに聞いてみるか」
電話をとり、馴染みのある番号を押す。
数回のコールの後、低い男性の声が聞こえてきた。
『もしもし?』
「あ、ロウさん?私、です」
『おぉ、かッ!久しぶりだな〜!そっちで元気にやってるか?』
「はい!ロウさんもお元気そうで!ところでちょっと聞きたい事があるんですけど」
『なんだ〜改まって』
「ロウさん、R-]ってコンピューターウィルス知ってますよね?」
R-]を口に出した途端、ロウの声色が変わった。
『・・・・なんかあったのか?』
「今こっちで被害が多発しているんです・・・・」
『まじでか!?そりゃあヤバイな・・・』
「そこで、取り敢えず私が対R-]用のプログラムを作る事になったんです」
『が作るなら、わざわざ俺に電話掛けてこなくても大丈夫じゃねぇか』
「そうなんですけど、今回のもジャン・リーの仕業かなと思って」
ジャン・リーとは、R-]を作り出した張本人だ。
ずば抜けた頭脳を持ち、ロス警備隊のコンピューターを破壊してきた。
『断定はできんが、恐らくそうだろうな』
「やっぱり・・・」
『とにかく、俺も協力するから』
「わ〜い!ロウさんが味方なら心強いな〜」
『はッ、何言ってんだよ。またなんか解ったら連絡する』
「はい!よろしくお願いします」
『じゃあな』
受話器を置き、は少し考える。
「今までの事を考えると、たぶんジャンは核をついてくるはず。なら・・・・・」
はパソコンに向き直り、カタカタと操作をし始めた。
画面には文字の羅列が次々と出来ていく。
「ジャン、こっちで好き勝手はさせない。ハッカーだった父の力、見せてあげる」
の部屋の電気は明け方近くまでついていた。
04/11/05 (06/11/19 加筆修正)
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