未来を見つけて 06







「ん〜、今日も仕事頑張ろう!」

うーんと伸びをし、気合を入れる
ロスからが転属してきて、約2ヶ月。
その間、テロと呼べるものもなく比較的平和な日常が続いていた。

「よし!行こうッ」

部屋を出て、ホールに向かう。
ホールにはすでに、たくさん隊員のが集まっていた。

「はよっ」
「おはよう、本木ッ」
「朝から元気だよなー」
「本木ほどじゃないけどね〜」

本木とはがここに来て、最初に仲良くなった隊員だ。
いつも元気で、隊員の元気の素になっている。
本木の周りには、いつも人が集まっている。
そんな本木といると自然との周りにも人が集まってくるようになった。

「今日さ〜池上達とフットサルするんだ。お前も来る?」
「へ〜楽しそうだねッ、時間があったら見に行くよ!」
「おうッ!」

丁度話がまとまった所で石川が来た。

「最近、コンピューターウィルスによる被害が多発している。 
 もし、不審なファイル、見たことのないファイルがあったらすぐに連絡をすること」
「(コンピューターウィルスね〜。あいつの仕業じゃなきゃいいけど・・・)」
「以上!解散!」

各々が自分の持ち場に散っていく中、はアレクに呼ばれていた。

「アレクさん、どうしたんですか?」
「ちょっと見てもらいたいものがあるんだ」
「・・・分かりました」
「じゃ、ついて来て」



























「悪いな、仕事あるのに」
「いいえ〜、で、見てもらいたいものって?」
「これなんだが」
「・・・・これッ」
「さっき言ったウィルスだ」
「やっぱり」
「やっぱりって?」

岩瀬に聞かれ、は昔自分が経験した事を話した。

「こいつはR-]っていうウィルスで、LDGのコンピューターを壊滅寸前したんです」
「・・・本当に!?」

アレクの驚きの声に、コクンとは頷く。
そして、また話し始めた。

「なんとか、ウィルスを排除し、一見解決したかに思えたんですけど」
「二次災害があったんだな?」

西脇の質問に、はいと答える

「二次災害って?」
「第一はファイルのシステム書き換え、及び消滅です。第二は・・・」

そこでスゥと息を吸い込み、ハッキリとこう告げた。

「第二はコンピューター内の一部システム及び、侵入されたファイル下にあるシステムの破壊です」

が告げた後、そこにいた誰もが驚愕した。
シンとしていた会議室によく通る声が静寂をやぶった。

「で、解決策はあるのか?」
「・・・・・」
「そうか」

の沈黙で分かった石川は、それ以上なにも言わなかった。
の沈黙で解決策がない事は誰にでも分かった。

「隊長」
「どうした?」
「私がそれに対するウィルスを作ります」
「な・・・」
「それならあるいは、たぶん大丈夫です」
「・・・・・・・・分かった。ウィルスはに任そう。だが、無理はするなよ」
「はい!ありがとうございます!」

嬉しそうな笑顔で頭を下げる。

「俺達も協力するから、ちゃんも頑張ってね!」
「ありがとうございます、アレクさんッ」
「じゃ、悪かったな。仕事に戻ってくれ」
「はいッ」

一礼すると、は会議室を後にした。
























04/11/04 (06/11/19 加筆修正)



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