未来を見つけて 04
「今日はロスから転属した隊員を紹介する」
「初めまして。ロスから転属してきたです。よろしくお願いします」
「には、コンピューター班に配属してもらう。同じ班の奴は色々教えてやれ。
あと、女だからって、なめてかかると痛い目見るぞ！以上！解散」
「ふぅ〜緊張した〜・・・」
まだドキドキする心臓を押さえ、台の上から降りる。
「」
呼ばれるのと共に、ポンッと肩を叩かれる。
「ビリーさんッ！」
「元気だった？」
「はい！ビリーさんも元気そうでッ」
向こうでお世話になったビリーに会えて、のテンションは一気に上昇する。
嬉しそうに話すにビリーはクスッと笑う。
「」
少し離れた所から石川に呼ばれた。
「あ、はい！それじゃあビリーさん後で」
「O.K!」
は、ビリーと離れ石川のところに行った。
「コンピューター班班長の野田だ」
「よろしく」
「よろしくお願いします！」
「分からない事は野田に聞いてくれ」
「はい」
「それじゃあ、早速行こうか」
は野田と共に、コンピューター室に向かった。
「取り敢えず、向こうではコンピューター使ってたんだよな？」
「はい」
「それじゃ、操作の仕方とか大体の事は分かる？」
「大丈夫です」
「じゃ、これよろしく」
「はい！」
パソコンの前に座り、カタカタとキーボードを打つ。
コンピューターが得意分野なは、あっというまに野田に言われたことを終わらせてしまった。
その速さに、他の隊員も驚く。
「じゃ、このプログラム組み換え頼んだぞ」
「了解です」
カタカタとリズムよくキーボードを叩いていく。
「早いですね」
「え？」
急に声を掛けられ、は画面から目を離し、顔を上げる。
「すみません、つい」
「あなたは？」
「城です。よろしくお願いします」
城と名乗った青年は、ペコっと頭を下げる。
「こちらこそ、よろしくね」
も軽く頭を下げる。
「もう昼食なのでまた後で」
「うん」
軽く手を振り、城を見送る。
シュッと音がして、石川と岩瀬が入ってくる。
が、城の事を考えていたはそれに気がついていない。
「の様子はどうだ？」
「飲み込みも早いですし、心配ないですよ。そうとう慣れてますね」
「そうか」
石川がホッと肩を撫で下ろす。
「」
「うわッ！って岩瀬さんッ、急に声掛けないでくださいよ〜」
「また、考え事でもしてたんだろ」
「う・・・そうですけど・・」
「ところで、昼食まだだよな？」
「まだですよ？」
「じゃ、食べに行くぞ。ここの料理は美味いからな」
「本当ですか！？楽しみだな〜っ」
の嬉しそうな笑顔に、岩瀬の顔も緩む。
「じゃあ、行こうか」
「は〜い」
「いい匂い〜っ」
食堂に着いた途端、は声を上げた。
「ここでは、このメニューから選ぶんだ」
「沢山あるなぁっ」
は嬉しそうにメニューを見ている。
その姿に、石川も岩瀬も顔を見合わせ苦笑する。
「じゃあ、魚定食にします！」
「それじゃあ、あそこのカウンターで注文するんだ」
「は〜い」
足どりよく、カウンターに向かう。
「魚定食お願いしますっ」
「了解。ん？お前は・・・」
「ロスから転属してきたです」
「そうか、お前が・・・俺は料理長の岸谷だ。よろしくな」
「はい！よろしくお願いします」
「フッ、元気だな。ほら、魚定食だ」
「ありがとうございます」
岸谷からトレーを受け取り、石川達を探す。
「ちゃーんっ」
「アレクさん」
は呼ばれた方を見た。
アレクが、立ち上がり手招きをしている。
側に近寄ると、マーティもいた。
「ちゃん、こっち座って」
「ありがとうございます、アレクさん」
トレーを置き、アレクの隣に座る。
が座った机には、石川、岩瀬、アレク、マーティ、西脇が座っていた。
「いただきます！」
箸を持ち、一口食べる。
「ん〜おいしい！」
「それはよかったな」
マーティが呆れながら答える。
「ケガは大丈夫なのか？」
「あ、大丈夫です！って、あれ、あなた昨日の・・・・」
「隊長じゃなくて、残念だったな。俺は外警班班長の西脇だ」
「そうだったんですか。すみません、間違えちゃって」
「別に構わないさ」
「よかった」
西脇と話しながらも、は食べる手を休めない。
小動物みたいな動きに、西脇は笑いを堪えるのがやっとだった。
「ごちそうさまでした！」
カウンターでトレーを返却する。
さっきまでお皿にのっていた料理はのお陰で、全部きれいになくなっていた。
「残さず食べたな」
「好きなものばっかりだったんで」
「そうか」
岸谷の表情が嬉しそうなものに変わる。
「おいしかったです！ごちそうさまでした」
「ありがとう」
はパタパタと足音をたてながら食堂を後にした。
04/10/29 （06/11/19 加筆修正）
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