未来を見つけて 14








「グレイ、ビリー」
「石川・・・」

二人が振り返ると、石川を含め4人がその場に居た。

ちゃん、どうしたの?」
「グレイとビリーは知ってるんだろ?」
「ええ、知ってます」

ビリーが低い声で答えた。

「でも、」
「でも?」
「話せないな」

グレイがキッと見据えて言った。

「グレイ」
「石川のお願いでも聞けないな。これは自身に関わる事だから」
の許可なしでは、私達も話したくない」

ビリーはどこか睨むように、話した。

どんな事があったかは、グレイもビリーもよく知っていた。
その事でがどれだけ辛い目に合ってきたかも。
今だ、苦しんでいる事も。
だから、二人は話さない。
が自分から話すか、いいと言うまでは・・・

「分かった」
「隊長」
「今の二人に何を言っても話さないだろう」
「そうですが・・」
は強い。だからもう少し待ってやって」

そう言って、ビリーはホールから出て行った。
向かうはのいる医務室だった。













・・・好きだよ』

あなたは・・・・誰?

『僕達はずっと一緒だよ。そうズット、ね』

・・・イヤ・・・イヤッ!

『どうして?僕達は恋人だろ?』

ウソ!私は、私が好きなのはッ      !!








「ッ・・・・・!!」
「大丈夫か?」
「はぁ・・はぁっ」

嫌な夢を見て、は飛び起きた。
額には冷や汗がうっすら浮かんでいる。

「ド、クター・・?」
「ここは医務室だ。マーティが運んで来たんだ」
「そう、ですか」

そのマーティも、もう医務室にはいないが。

「ドクター」
「ビリー」
は?」

スッとの傍を離れる。
の姿を見つけ、ビリーはに近づく。

、大丈夫か?」
「ビリーさん・・・はい、大丈夫です」
「よかった」

さっきよりも少し顔色がよくなったを見て、ビリーはホッとする。

、ああなった以上、石川達に話さなきゃいけないよ?」
「・・・・」
「さっき、どうしたのかって聞かれた」
「教えないで!!お願い、皆には言わないでくださいっ!!」

必死な叫びに、ビリーは分かってると答えた。

「グレイも私も石川達には言ってない。きっとこうなるって思ってたから」
「ビリーさん・・・」
「大丈夫、が話したい時に話せばいい」
「・・・はい」

そう言って、頭を撫でられる。
その優しさに涙が出そうになる。
はグッと奥歯をかみ締め、涙を堪える。

「もう少し、休んでからおいで」
「ありがとうございます」

ビリーも医務室を出て、任務に戻る。
ビリーが出ていってからは一筋涙を流した。





















05/1/9 (06/11/19 加筆修正)



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