私とクワトロ大尉は、

いつも一緒にいる訳じゃないし。

ベタベタしないし。

廊下ですれ違うだけとか、会話がない時もあるけど、

それでも、大好きな人。












L O V E R





















シャワーを浴び、のんびりしている時だった。


、いるかい?」

突然の訪問。
久しぶりに聞いた、愛しい人の声。

「クワトロ大尉?待ってください、今開けます」

ロックを解除し、扉を開ける。
最初に目に入ったのは、赤色の隊服。
そして、ゆっくり顔を上げる。
久しぶりの逢瀬に、胸が高鳴る。

「まだ、起きててくれてよかった」
「何かあったんですか?」

首を傾げ、見上げる。
私と大尉とじゃ身長差がある為、必然的にこうなる。

のお茶が飲みたくなってな」
「クス、了解です。どうぞ入ってください」

クワトロ大尉を招きいれ、またロックをかける。
この時間を誰にも邪魔されないように。

「紅茶でいいですか?」
「あぁ、構わんよ」
「出来るまで、ゆっくりしててくださいね」
「あぁ、ありがとう」

ポットにお湯を注ぐ。
茶葉を入れ、蒸す。
蒸している最中のポットを、大尉の前まで持っていく。
振り返り見た大尉は、宇宙を難しい顔で見ていた。

「大尉?」
のお茶はいつも本格的だな」
「お褒めに預かり光栄です」
「茶化したつもりはないんだがな」
「分かってますよ」

クスクス笑い、大尉の隣に座る。
何となく、髪に触れたくなって。
そっと、大尉の髪に触れる。
柔らかい、金色の髪。

「ん?なんだ?」

大尉がこちらを向く。

「触りたくなったんで、つい」
「私の髪をか?」
「はい」
「そうか」

そのまま私は大尉の髪に触れる。
髪を撫で、頭を撫でる。



さすがに大尉からの忠告が入る。

「ごめんなさい。でも、大尉があまりにも難しい顔ばかりしてるから」

そう言うと、一瞬驚いた顔をして。
そして、苦笑いした。

「すまんな」
「いいえ、謝らないでください」


ゆっくり腕が体に絡む。
強く、抱きしめられる。
そのままの状態で、話す。

「大尉は、頑張り屋さんですね」
「そうかな」
「そうです。だから自分ばっかりしんどくなるんです」
「・・・・そうかもしれんな」
「だから、私といる時ぐらい、甘えてください。役不足かもしれませんけど」

苦笑して、また大尉の頭を撫でる。

、愛してる」
「はい、私もです」
「ありがとう」

そうしてそのまま、ゆっくりと目を閉じた。








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