「復帰後初勝利おめでとうッ」
「憲ちゃん」
「、来てたのか」
「うん、ちゃんと見てたよ」
福岡競艇場。
半年前のケガから脅威の回復力で、憲ちゃんは競艇界に戻ってきた。
「復帰後、初の一着おめでとう」
「あ、あぁ、ありがと・・・ッ」
「憲ちゃん?」
名前を呼ぶと、ぎゅっと抱きしめられた。
「け、憲ちゃん!?」
「頼む、今だけこうしててくれて」
「うん」
少し震えている肩。
優しく背中を撫でる。
しばらくして、憲ちゃんが顔を上げる。
「大丈夫?」
「あぁ、サンキュー」
「どういたしましてっ」
笑って返事をする。
「、お前がいてくれてよかったよ」
「どうしたの?急に」
「あんな姿見せられるのは、お前しかいねぇからな」
ニカッと笑いながら、さらっとドキドキする様な事を言う。
きっと、本人は無自覚なんだろうけど。
「私も、憲ちゃんの泣き顔が見れてよかったよ」
「お前なぁ〜、それを言うなってッ」
「あははッ、ごめん、ごめん」
少しすねていた憲ちゃんも、私につられてか少し笑顔が戻る。
「憲ちゃん」
「あぁ?なんだよ」
「これからも頑張ってね」
「・・あぁ!」
心の底からの笑顔。
夕焼けにオレンジ色に染まる憲ちゃんは、とても輝いて見えた。
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