place in the sun. 4
「お姉さま、おかしくないですか?」
「大丈夫です。よく似合ってますわ」
白いワンピースに白いヒール。
あまり着た事のない洋服に、何度も鏡でチェックする。
「様、イザーク・ジュール様がお見えです」
「あ、は、はい」
「私はお仕事ですが、楽しい時間を過ごしてくださいね」
「ありがとうございます」
お姉さまと一緒に玄関のドアを開ける。
心臓が、口から飛び出でそうなぐらいの緊張。
「ようこそ、お越しくださいましたわ。イザーク・ジュール様」
「あ、なたは・・・ラクス・クライン」
「はい。そしてこちらが私の妹、ですわ」
お姉さまが体をスッと横にずらす。
「は、初めまして・・・・クラインです」
「イザーク・ジュールです」
「それでは、私は行きますわね」
「あ、はい。いってらっしゃいませ。お気をつけて」
軽やかに手を振りながら、お付の車に乗り込むお姉さま。
その後姿を見送りながら、イザークさんに視線を移す。
整った顔、綺麗な銀色の髪、そして、
「・・・おい」
「あ、はいっ」
あまりに凝視していたらしく、怪訝そうな顔をする彼。
「嬢、昼食はまだですか?」
「はい、まだですが」
「それでは、ご一緒して頂けますか?」
「は、はい」
では、と一瞥して車に向かうイザークさん。
私は置いて行かれない様に、その後を追った。
「・・・失礼致します」
彼の車のカラーはシルバーで。
髪の色と同じでクスリと笑みを零す。
口元を手で隠しながら、後部座席のドアを開ける。
「嬢」
「はい、何でしょうか?」
「何故、後部座席に?」
「え、何か間違っていますか?初対面でお隣に座るのはどうかと思ったので・・・あの・・・」
「・・・・・・俺達は一応婚約してるのでしょう?」
「えっ、はい」
イザークさんの口から「婚約」なんて言葉が出てくるとは思わなかった。
驚きと恥ずかしさで、顔が赤くなる。
「ならば、隣でも問題はありません」
「そ、そうですね・・・・えっと、失礼致します・・・」
スッと助手席のドアを開けてくれる。
なんだか、王子様みたいで緊張してしまう。
真っ赤な顔のまま助手席に乗る。
「では、行きますよ」
そうして、私はクライン家を後にした。
緊張で、どうにかなりそうな心臓と真っ赤な顔のままで。
メモ
イザークのさんへの言葉が難しい・・・
てか、なんて呼ばせたらいいの?
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